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本記事では、住友林業の建売住宅・分譲住宅について、特徴、メリットやデメリット、注文住宅(フルオーダーや半規格のフォレストセレクション)との違いについて徹底解説します。
あわせて、実際に住友林業の建売分譲住宅「フォレストガーデン世田谷等々力」を見学してきましたので、簡単ですが紹介します。
そもそも建売住宅(分譲住宅)とは
建売住宅とは
建売住宅とは、土地の上に戸建て住宅をあらかじめ建てた上で、土地とセットで建物を販売する住宅です。
注文住宅では、間取りや設備、外壁の色などを自由に選べるのに対し、建売では既に住宅は完成(もしくは設計完了済みや工事開始済み)ですので、仕様を変更できる内容はほとんどありません。
分譲住宅とは
建売住宅は、ある土地に1棟だけ建てる場合もあれば、広い土地をハウスメーカーや工務店(ビルダー)が仕入れて、その土地をいくつかの区画に分割し、住宅を建てて販売する場合もあります。
広い土地を区画に分割して、売りに出す土地のことを「分譲地」と言います。
分譲地に建てられた建売住宅を「分譲住宅」や「分譲戸建て」などと言う場合もあります。
分譲地を更地として販売し、注文住宅を建てることが出来る場合もあります。
その分譲地が不動産業者の所有であれば好きなハウスメーカーで建てられることもあります。分譲地をハウスメーカーが所有していると、そのハウスメーカーでしか建てられないことが多いです(いわゆる「建築条件付き」)。
ちなみに、マンションも1棟のマンションを各戸に分割して売り出しますので、分譲販売です。
住友林業の建売住宅
注文住宅で有名な住友林業ですが、建売住宅も扱っています。
分譲地によって違いますが、「フォレストガーデン」のブランド名で売り出していることが多いようです。
つまり、住友林業で戸建て住宅を購入する方法は下記の3種類があるということです。
- フルオーダー
- セミオーダー:フォレストセレクション
- 建売住宅
フルオーダーやセミオーダー(半規格)のフォレストセレクションがあるなかで、あえて建売住宅を選ぶメリットはどこにあるのか
、フルオーダーやセミオーダーと比較しつつ解説します。
ちなみに、セミオーダーのフォレストセレクションについて詳しく解説した記事はこちら。
個人的に、フォレストセレクションは間取りさえフィットすれば、フルオーダーよりも1割近く安いので、かなりオススメな仕様です。
建売住宅のメリット/デメリット
まず、住友林業以外も含めて、建売住宅に共通するメリット/デメリットを整理しておきます。
建売住宅のメリット
土地とセットでの総額金額が安い&明確
建売の場合、土地と建物のセットでの販売
になります。
土地と建物を分けて販売する場合は、それぞれの売主が販売価格に利益を上乗せする必要がありますが、土地と建物がセットとなる建売の場合は、セットで利益が取れればいいので、同じ土地を買って同じ建物を建てる場合と比較すると、結果的に安くなることが多いです。
また、建売住宅の場合は、売り出し価格が明確に決まっています。
基本的に建売の場合は注文住宅と違って値引きや交渉が難しいことが多い(特に人気の分譲地の場合)ので、値引き交渉が苦手…というような方でも問題ありません。
また、住友林業の建売住宅の場合は、外構も完成していますので、プラスαの出費が必要ありません(外構費って高いので…)。
土地仲介手数料が不要
建売の場合は、土地は仲介ではなく建物セットでの販売になります。ハウスメーカーが土地の売主から土地を買い付けていますので、不動産仲介手数料が不要です。
不動産仲介手数料は、土地の価格(税抜)×3%+6万円+消費税。
例えば、2,000万円の土地なら72万6,000円(税込)の仲介手数料がかかります。
特に東京都内など土地価格が高いエリアは、仲介手数料がかからないというのは大きなメリットです。
また、土地探しからの場合、土地を購入する段階でつなぎ融資が必要になりますが、建売住宅では土地と建物が同時購入になるので、つなぎ融資の手数料や金利負担が不要です。
間取りや仕様に関する打ち合わせが不要&入居が早い
建売住宅では、間取りや仕様はあらかじめ決まっています
。
この点は、こだわりたい人からすればデメリットでもありますが、逆に間取りや仕様にこだわりはない、打ち合わせが面倒、でもエリアにはこだわりたいという人にはメリットだと思います。
また、建売住宅の場合は、注文住宅と違って即入居(もしくは数か月以内)が可能。注文住宅の場合は、打ち合わせに数か月、そこから着工して半年といった期間が必要です。
その間の家賃や、仮住まい費用なども不要。
お子さんの入学や入園、お仕事の都合で早期入居を希望される場合はメリットと言えます。
実物を見て決めることが出来る
注文住宅の場合、オンリーワンで住宅を建てます。床材やクロスの組み合わせ、間取りの使い勝手、収納の量など自由に決められる一方で、完成するまでどのような建物になるかは完璧には分かりません。
マイホームデザイナーなどを使えばある程度シミュレーションできますし、ハウスメーカーもパースは用意してくれますが、パースはパース。また、小さなサンプルのクロスや床材で見たものと、実際広い面に施工した場合とでは印象が異なります。
私もたちもシミュレーションしたはずのアクセントクロスを失敗したので、エコカラットに変更しました…。
建売の場合は、完成している住宅を見学した上で購入を検討することができるので、想像と実物が違ったというようなことはありません。
ご近所付き合いが対等、同世代になりやすい
分譲地では5区画程度から20区画程度と幅が広いですが、同じ地区に同じ時期に入居することになります。
ご近所の関係が対等なので、古くから住んでいるご近所の方から、細かい独自の生活ルールを強制されたりといったことが発生しにくい。
また、自然と子育て中の同世代(20代後半から40代前半)の世帯が多くなるので、子供の友達を作りやすい、近所で一緒に遊べる、ママ友やパパ友を作りやすい、相談しやすいといったメリットもあります。
街並みが統一感があって綺麗
ハウスメーカーが分譲する分譲地の場合、美観を保つために、細かい街並みルールが設定されることもあります(例えば外構では木を3本は植えるなど)。
同時期に同じハウスメーカーの新築が並ぶので、街並みが綺麗というのもメリットです。
共用道路がインターロッキングなどオシャレに施工されていたり、私が見学したフォレストガーデン世田谷等々力のように分譲地エリアを無電柱化(電線を地中に埋める)している地域などもあります。
建売住宅のデメリット
続いて、建売住宅のデメリットを整理しておきます。
間取りや設備など仕様の選択が不可
建売住宅では、あらかじめ間取りや設備が決まっており、変更できることは稀
です。
そのため、設備や内装にこだわりがある方には向きません。
ただし、引き渡し後にエコカラットを貼ったり、クロスを変更したり、コンセントを追加したといったことは可能です(当然費用はかかります)。
また、多くの人に販売しやすいように、30坪前後で3LDK~4LDKといった間取りが多いので、大きな家が欲しい人、DINKSで部屋数は少なくていい人、二世帯住宅希望といった方にも向きません。
こだわりがあるのであれば、素直に注文住宅を選ぶほうがいいと思います。
設備や性能は注文住宅に劣る
建売住宅は、売主が販売しやすいよう、かつ購入希望者に手ごろな価格だと思ってもらいやすいように、価格を抑えるために設備や家の性能を控えめにしてあることが多いという点は、買い主としては知っておくべきです。
高額な物件が売れるまでの費用は売主持ちだし、もし万が一高額物件が売れなかったり、売れ残って値引きして販売するようなことがあれば赤字になってしまうので…。
もちろん工務店がこだわった高性能な建売住宅や、無垢床などを採用したハイグレードな建売住宅も一部にありますが、一般論で言えば、グレードは抑えめ。
ただし、設備や仕様、性能のグレードを落としている分、価格も抑えてあるということは忘れてはいけません。
建売住宅=損ということではなく、価格なりの設備・グレードということです。
グレードが高いのは価格も高いから。価格は安くてグレードも高い、というのはないのです…。
住友林業の建売住宅の特徴/メリット
続いて、住友林業の建売住宅の特徴であり、選択するメリットを解説します。
全棟耐震等級3、省令準耐火構造、長期優良住宅取得
住友林業の建売住宅の場合、独自のビッグフレーム構法のほか、マルチバランス構法(いわゆる在来構法)で建てられた住宅もあります(マルチバランス構法が多い印象)。
ビッグフレーム構法・マルチバランス構法にかかわらず、住友林業の建売住宅は全棟耐震等級3(構造計算実施)を取得しています。
ビッグフレーム構法の特徴については、こちらの記事でまとめていますが、注文住宅であれば理想の間取りが実現できるかという点で、大開口・大空間が得意で設計自由度の高いビッグフレーム構法のメリットが大きいですが、設計を変えることができない建売住宅であれば、同じ耐震等級3であればビッグフレーム構法とマルチバランス構法の違いについては全く気にしなくていいのではないかと思います。
また、省令準耐火構造も標準ですので、火災保険料が半分程度に軽減されます。
さらに、建売住宅で全棟長期優良住宅認定を受けているのも、業界においてはかなり珍しい点です。
長期優良住宅の認定を受けている新築戸建ては全体の3割未満。
建売に限ればそれより遥かに低いことは確実です。
長期優良住宅の認定を受けることで、下記のようなメリットがあります(2022年12月時点)
。
- 住宅ローン減税の控除上限額増額(一般住宅は3年間)
- 不動産登記の費用軽減(保存登記:0.15%→0.1%、移転登記:0.3%→0.1%)
- 不動産取得税の控除枠が100万円拡大
- 固定資産税1/2が5年間継続(一般住宅は3年間)
- フラット35S利用の場合金利引き下げ(年0.25%×10年間)
住宅ローン控除の比較
長期優良住宅 | 一般住宅(省エネ基準) | |
控除対象の 借入限度額 |
2022年~2023年入居:5,000万円 2024年~2025年入居:4,500万円 |
2022年~2023年入居:4,000万円 2024年~2025年入居:3,000万円 |
控除期間 | 13年 | 13年 |
控除率 | 0.7% | 0.7% |
最大控除額 | 2022年~2023年入居:455万円 2024年~2025年入居:409.5万円 |
2022年~2023年入居:364万円 2024年~2025年入居:273万円 |
その他の比較
長期優良住宅 | 一般住宅(省エネ基準) | |
登録免許税 | 保存登記:0.1% 移転登記:0.2% |
保存登記:0.15% 移転登記:0.3% |
不動産取得税 控除 |
課税金額から1,300万円 | 課税金額から1,200万円 |
固定資産税 | 当初5年間1/2軽減 | 当初3年間1/2軽減 |
長期優良住宅の認定を受けているかどうかで、数百万円差が出ることもあります。
そのほか、売却時に第三者からの長期優良住宅認定を受けていることで有利に働くなど、購入者にとってはメリットの大きい長期優良住宅認定ですが、申請・取得するためには費用がかかりますし、そもそも長期優良住宅の基準を満たす仕様とすることにも費用がかかります。
このように販売業者側には費用負担がかかることもあって、コスト優先の建売住宅の場合は長期優良住宅の認定取得は極めて少ないのです。
住友林業の建売住宅では、全棟長期優良住宅の認定を取得しているという点は大きな特徴です。
注文住宅同様の初期保証30年(延長で60年まで延長)
住友林業の建売住宅は、注文住宅同様の構造躯体・防水の初期保証30年が付帯します
。また、追加で30年の最長60年保証が可能です。
10年ごとの有料の防蟻処理のみ必要という点も注文住宅同様。
外壁は吹付塗装、タイル、サイディングのいずれかもしくは組み合わせ、屋根はスレートが標準となりますが、いずれも30年間保証となっています。
住友林業の保証制度についてはこちらの記事にまとめています。