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住宅を購入する際は、土地購入費用や建築費のために住宅ローンを利用する方がほとんどだと思います。
仮に現金一括で支払える場合も、現在の住宅ローン金利は歴史的にも超低金利の状態ですので、住宅ローンを借りて、保有している現金資産は投資に回したほうが有利な状況です(低い金利で借り入れて、高い利回りを得ることをレバレッジ投資と言います)。加えて住宅ローン控除まで受けられます。
住宅ローンには、ハウスメーカーと提携した銀行で選択できる「提携住宅ローン」と「非提携住宅ローン」があります。
本記事では、住友林業で建築した施主が、提携住宅ローンと非提携住宅ローンの違い、メリット/デメリットを解説します。
なお、住宅ローンを借りる前に知っておきたい知識や金融機関選択のポイントはこちらの記事でまとめています。
ハウスメーカーの提携住宅ローンとは
提携住宅ローンとは、ハウスメーカーが提携した特定の銀行で選択できる住宅ローンを指します
。
なお、提携住宅ローンが選択できる銀行では、一般向けの非提携住宅ローンも選択可能です。
必ずしも、ハウスメーカーから案内される提携住宅ローンを利用しなければならないわけではありません。
ハウスメーカーの提携住宅ローンのメリット
一般論として、提携住宅ローンを利用するメリットは下記の通りです。
面倒な手続きをサポートしてもらえる
住宅ローンを申し込む際には、本人確認書類や収入に関する書類だけでなく、物件に関する書類なども用意しなければなりません。
例えば、ZEH優遇があれば、住宅の性能を証明する証明書が必要だったりとか。
また、住宅ローンの融資実行のタイミングについても、ハウスメーカーや施主ごとに必要なタイミングが異なります(例えば、契約時・上棟時・引き渡し時の3回に分ける必要があるなど…)。
提携住宅ローンであれば、ハウスメーカーと銀行の担当者間で必要書類のやり取りを行ってくれますし、必要なタイミングで手続きを案内してくれるため、自分で書類を用意して手続きを行うことに比べてスムーズです。
ただし、やり取りしてくれる書類は、建物に関するものに限りますので、源泉徴収票や課税証明書などは自分で用意する必要があります。
金利が優遇されることもある
ハウスメーカー提携のローンは、一般的な住宅ローンよりも金利面で優遇されやすい場合があります。
特に大手ハウスメーカーで建てる場合は、担保価値がしっかりしているので、銀行側も低い金利条件を提案しやすいと言えます。
調べた限りは、融資額、収入、勤続年数などの審査も一般向けの非提携住宅ローンに比べてやや甘い傾向が見られます。
ネット銀行の事前審査では、どのハウスメーカーで建てるかなどは全く見ず、顧客の年齢や収入で機械的に即日審査しますので…。
実は私たちも借換時に選択肢として検討していたPayPay銀行の事前審査に落ちました。
完済時年齢とかカードローンの枠が原因かな…。
ただし、同じ銀行であっても提携住宅ローンと非提携住宅ローンは商品内容が異なります。
金融機関によっては、提携住宅ローンのほうが金利が高いということもありえますので、注意が必要です。
提携=最も金利が低いというわけではないということです。
あくまで、「金利が低い傾向にある」程度に理解するのがといいと思います。
実際、住友林業が提携している住信SBIネット銀行では、提携住宅ローンのほうが非提携住宅ローンよりも金利が高くなっています(2023年4月融資の場合)。
金利が高いということは、銀行的にはある程度リスクを取って貸し出せるということですので、住宅ローンの審査を通しやすいという面もあります。
つなぎ融資が不要(住友林業の場合)
住宅ローンでは、住宅が引き渡されて所有権移転登記が済み、抵当権の設定登記手続きが終了した後に融資実行がされます。
しかし、引き渡し/所有権移転にはハウスメーカーへの購入代金全額の支払いが必要です。
購入代金を現金で用意できないから、住宅ローンを借りるのに、購入代金を払わないと住宅ローンが借りられないって堂々巡りでは…
そこで、住宅ローンの融資実行までの間にハウスメーカーに購入金を支払うために、「つなぎ融資(つなぎローン)」という(住宅ローンとは別の)ローンを利用します。
住宅ローンの融資が実行されたら、そのお金を使ってつなぎ融資は全額返済します。
結果的には住宅ローンのみが残るというわけ。
つなぎ融資一般的に抵当権は設定されていない=無担保ローンのため、金利は住宅ローンよりも高く設定されています(2023年11月現在は3%前後)。
住友林業の場合、(提携・非提携を問わず)住宅ローンを利用する場合は、契約時・上棟時・引き渡し時の3回に分けて建築費用を支払う必要はなく、引き渡し時の一括払いが可能です(請負契約時に契約金は必要です)。
引き渡し時の一括払いの場合でも、前述の通り住宅ローンの融資を実行するためには、建築費全額の支払いが必要なため、通常はつなぎ融資が必要になります。
住友林業の場合は、東京クレジットサービス株式会社の住宅つなぎローンを案内しています。もちろん、自分たちでつなぎ融資をしてくれる金融機関を探すのもありです。
ただし、住友林業で「提携住宅ローンを利用する場合」は、つなぎ融資を組む必要がありません。住宅ローンのみで済むので、つなぎ融資の費用を節約することができます。
例えば、4,000万円の建築費の場合、住宅ローン実行までの1か月をつなぎ融資を利用した場合、下記の金額が必要になります(金利3%の場合)。
4,000万円×3%(年利)÷12(1か月分のため)=10万円
※つなぎ融資によっては別途手数料が必要な場合あり。
1か月借りるだけで10万円も必要になるのね…。
借りる金額が大きいし、金利も高めだからね。
金利とは別につなぎ融資の手数料がかかる場合もあるよ。
例えば、ARUHIだと11万円。
提携住宅ローンの場合は、つなぎ融資が不要ですので、金利負担の10万円(+手数料)が節約できます。もちろん、つなぎ融資のための申込み手続きも省略できます。
住友林業で選択できる提携住宅ローンの銀行は?
ハウスメーカーごとに利用できる提携住宅ローンは異なります。
住友林業の場合は、三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行の3メガバンクのほか、三井住友信託銀行などが利用可能です。
ネット銀行も一部対応しており、住信SBIネット銀行、ソニー銀行が対応しています。
なお、ネット銀行の中でも、金利が安く人気があるauじぶん銀行やPayPay銀行、楽天銀行には非対応(2023年11月時点)。
なお、提携銀行は時期によって異なります。例えば、私たちが契約した当時は、住信SBIネット銀行は提携銀行ではありませんでしたが、現在は対応しています。
逆に、提携だったのに対象外に…といったこともあるかもしれません。
そのため、kikorist夫婦は三井住友信託銀行で住宅ローンを組んだ上で、住信SBIネット銀行への借り換えをしました。
提携住宅ローンが利用できる最新の金融機関は、営業担当に聞いてみてください。
また、同じ「提携住宅ローン」であっても、金融機関や時期が違えば金利や団信(団体信用生命保険)の内容も異なります。
どの銀行がオススメなのか、営業担当に相談しながら進めるのがいいでしょう。
ハウスメーカーの提携住宅ローンのデメリット
住宅ローンの選択肢が限定される(自由に選択できない)
提携住宅ローンを利用できる金融機関は、ハウスメーカーが指定する一部の銀行のみ
です。
特に、金利面でメリットが大きいネット銀行のほとんどに対応していないのはデメリットと言えます。
例えばauじぶん銀行は2023年11月の住宅ローン金利は最安0.1%台ですが、提携住宅ローンでは扱えません。
住宅ローンは金利のほか団信(団体信用生命保険)の内容も各金融機関で異なります。団信の充実をセールスポイントにしている金融機関もあるため、提携住宅ローンとしっかり比較検討することをオススメします。
金利が非提携ローンよりも高い場合がある
同じ銀行で住宅ローンを借りる場合も、提携住宅ローンと非提携住宅ローンでは商品が異なるため、金利が高いことがありえます(もちろん非提携住宅ローンのほうが高いこともあります)。
実際、住友林業が提携している住信SBIネット銀行では、提携住宅ローンのほうが非提携住宅ローンよりも金利が高くなっています(時期によります。2023年11月融資の場合)。
あくまで想像ですが、審査が通りやすいように少し金利を高めにしているような気もします。
といっても、提携住宅ローンは通常よりも金利が優遇されていることも事実ですので、「一般金利よりも優遇されるが、最優遇金利よりは高い」というのが正しい表現かと思います。
提携住宅ローンと非提携住宅ローンは、「同じ金融機関であっても、必ずしも提携住宅ローンが優れているというわけではなく、違う商品である」ことは頭に入れておきましょう。
非提携住宅ローンとは
非提携住宅ローンとは、提携住宅ローンではない全ての住宅ローンです。
非提携住宅ローンのメリット
一般論として、非提携住宅ローンを利用するメリットは下記の通りです。
自由に住宅ローンを選択できる
提携住宅ローンはハウスメーカーが指定する銀行の中から選択する必要がありますが、非提携住宅ローンは自由に選択できます。
金利的に有利なネット銀行を活用できるのが最大のメリットと言えます。
特に最近は各金融機関が激しく住宅ローンの低金利競争を繰り広げていますので、借り手側としては超低金利で住宅ローンを借りることが可能です。
住宅ローンの比較には「モゲチェック 住宅ローン診断」というサービスが便利です。ご自身が借りられる総額や審査が通る確率、金利や団信などを比較することができます(しかも無料!)。
各住宅ローンの金利をランキング形式で比較できるのも非常に便利です。
私たちもモゲチェックを利用して、金利を比較しました。
モゲチェックは完全に無料ですし、使ったからといって貸出金利が上乗せされるわけではないので、その点も安心。
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最優遇金利を受けることができる
年収や勤続年数が一定であることが条件となりますが、非提携住宅ローンではその金融機関が提供している最優遇金利(最も低い金利)で住宅ローンを利用できる可能性があります。
もちろん審査次第では、最優遇の条件になるとは限りませんが…。
同じ銀行でも、提携住宅ローンの最優遇金利よりも、一般向けの非提携住宅ローンの最優遇金利のほうが金利が低いこともあります。
例えば、私たちが借換を行った2023年4月の住信SBIネット銀行の一般向け(非提携)住宅ローンの最優遇金利は0.32%ですが、住友林業の提携住宅ローンではそれよりも高い金利となっていました。
非提携住宅ローンのデメリット
手続きを全て自分たちで行う必要がある
提携住宅ローンでは、ハウスメーカーと銀行担当者の間で必要書類のやり取りがあり、またスケジュールについても双方の担当者が確認しながら進めてもらえるのに対して、非提携住宅ローンでは原則自分たちで手続きをする必要があります。
決して難しい手続きというわけではありませんが、相対的には非提携住宅ローンのほうが自分たちの負担が多いのは事実と言えます。
金利が提携住宅ローンよりも高い場合がある
前述の非提携住宅ローンのメリットで最優遇金利で融資が受けられる場合があると記載しましたが、それはあくまで年収や勤続年数、完済時年齢などが金融機関の定める基準を満たした場合のみで、基準を満たさない場合は優遇金利幅が縮小されることもありえます。
そういった場合は、ハウスメーカー提携の住宅ローンのほうが金利が低いということがありえます。
審査が厳しい(場合がある)
一般向けの非提携住宅ローンの審査は、申込人の年収などの属性に沿って厳正に行われます(もちろん、提携住宅ローンでもこれらで審査が行われますが…)。
あくまでkikorist夫婦の個人的な印象ですが、一般向けの非提携住宅ローンでは土地・建物の担保価値はあまり重視されていないように見受けられます(借換のときもハウスメーカーは聞かれなかった…)。この点は、ハウスメーカー提携との大きな違いかと思います。
あくまで個人的な感想ですが、非提携住宅ローンの審査のほうが厳しいと感じました。
ハウスメーカーの提携住宅ローンがオススメの人
まとめると、ハウスメーカーの提携住宅ローンの利用がオススメの人はこんな人だと言えます。
逆に、住宅ローンの申し込み手続きは自分で行う、提携住宅ローンよりも低金利の非提携住宅ローンが利用でき、最優遇金利で借りられる自信がある人は非提携住宅ローンがオススメと言えます。
本記事のまとめ
本記事では、ハウスメーカーの提携住宅ローンと非提携住宅ローンについて、メリット/デメリットを比較しました。
ハウスメーカーの提携住宅ローンのメリット/デメリット
非提携住宅ローンのメリット/デメリット
住友林業に限っていえば、提携住宅ローンの場合は、つなぎ融資が不要になるという点で手続きの手間や費用の面でメリットがあります。
ただし、提携住宅ローンにしたことで、金利が高くなり提携住宅ローンでつなぎ融資を利用したほうが安くなるといったこともありえます。
提携住宅ローンの金利は、金融機関のウェブサイトには掲載されていません。また、ハウスメーカーの施主が金融機関に問い合わせても教えてくれません。
提携住宅ローンの金利を営業担当に聞くしかなく、その金利と一般向けの非提携住宅ローン+つなぎ融資を比較検討する必要があります。
住宅ローンの選択によって、支払総額が数百万円変わる場合もあります。しっかり比較・検討するようにしましょう。
住宅ローンに関する知識はこちらの記事でまとめています。