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本記事では、住友林業で注文住宅を建てたkikorist夫婦が、住宅ローンに必要な基礎知識について解説します。
住宅ローンを組む際は様々な選択肢があります。「固定金利 or 変動金利」、「元利均等払い or 元金均等払い」、「団体信用生命保険(団信)」、「繰り上げ返済する or しない」などなど。
例えば、5,000万円を35年の返済期間で借り入れする場合、低金利の変動金利(0.5%)では返済総額5,450万円ですが、固定金利(1.5%)では6,430万円と、返済額に約1,000万円もの差が出ます。
では、住宅ローンを利用する全ての方にとって低金利の変動が正解というと、必ずしもそうではありません。
個人の状況や考え方によって何が正解かは変わります。たとえ総支払額が増えても将来見通しの確実性を重視する人もいれば、リスクを取って低金利のメリットを重視する人もいます。
重要なのは、なぜその選択をするのかということ。
「何となく」「周りがそうだから」「ハウスメーカーや銀行の担当者がオススメするから」ではなく、ライフプランや夫婦の考え方を明確にして決めるようにしましょう。
本記事では、個人的に住宅ローンで知っておいたほうがいいと思われる知識を総まとめにしています。
なかなか1つの記事で必要な情報がまとまっているというサイトがなかったので、本記事を参考にしていただけますと幸いです。
住宅ローンについて知っておいたほうがいいことを全て書いたら長文になってしまいました…汗
長文ですが、いずれも重要な内容で、本記事さえ読めば住宅ローンで必要な知識が全て身に付きます。ご一読ください。
金融機関(銀行)の選択
メガバンクと呼ばれる大手銀行や地方銀行、信用金庫、労働金庫、農協など、さまざまな金融機関が住宅ローンを提供しています。
最近では低金利を前面に打ち出したネット銀行が提供する住宅ローンが人気です。大手銀行では金利0.4%~0.5%台が一般的なところ、ネット銀行では0.3%台も珍しくありません。
ネット銀行は店舗を持たずネットだけでほぼ手続きが完了するため、店舗維持費や人件費がかからず、審査にもAIを導入するなどコスト削減を進めているため、低金利の住宅ローンが提供できるのです。
では、ネット銀行が誰にとってもベストかというとそういうわけではなく、ネット銀行は、与信審査が厳しいという特徴があります。事前審査ではAIなどを使って審査を1日前後で行うため、年齢や年収などによってはあっさり落ちるということがありえます。
実際kikorist夫婦も借換にあたって候補の1つであったPayPay銀行の事前審査に落ちています。
審査落ちの理由は開示されませんが、年齢(借入時に夫婦ともに30代後半)やクレジットカードのキャッシング枠(キャッシング枠はショッピング枠と異なり、借りていなくても限度額がそのまま借金と同じ扱いになるらしい)あたりが原因かなと…。
ちなみに、kikorist夫の会社の後輩夫婦(ペアローンで新規借入)もPayPay銀行は審査落ちとなり、auじぶん銀行は上乗せ金利になりました。
おそらく奥さんが育休中だからかな…。
審査によっては、申請した借入額満額ではなく、借入額を減らす(=不足分は現金で支払う)ことが貸し出しの条件になることもあります。
また、ネット銀行の多くは土地購入に利用できる土地先行プランや分割融資・つなぎ融資に対応していません。
住信SBIネット銀行や楽天銀行は土地先行対応、auじぶん銀行やPayPay銀行は対応していません(2023年4月現在)。
今は対応していない銀行においても、今後土地先行に対応した住宅ローンが登場する可能性はあります。
一方、メガバンクや地方銀行、信金などは担保価値なども含めて丁寧に審査をしてくれる傾向にあります。
特に、ハウスメーカーの提携住宅ローンでは、ハウスメーカーが手続きのサポートをしてくれたり、金利が優遇されたり審査が通りやすいといったメリットがあります。
提携住宅ローンについてはこちらの記事に詳しくまとめています。
また、メガバンクや地方銀行は、土地先行でも柔軟に対応してくれることが多いのも特徴。
住宅ローンの審査は複数の金融機関に依頼が可能です。低金利だからとネット銀行だけに絞らず、複数の金融機関の住宅ローンに審査を申し込んでおくと安心です。
審査通ったところから最適なところを選べばいいわけね。
住宅ローンの比較には「モゲチェック 住宅ローン診断」というサービスが便利です。ご自身が借りられる総額や審査が通る確率、金利や団信などを比較することができます(しかも無料!)。
各住宅ローンの金利をランキング形式で比較できるのも非常に便利です。
私たちもモゲチェックを利用して、金利を比較しました。
モゲチェックは完全に無料ですし、使ったからといって貸出金利が上乗せされるわけではないので、その点も安心。
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固定金利と変動金利
住宅ローンの金利タイプには、大きく分けて「固定金利」と「変動金利」の2種類があります(借りた当初数年間固定でその後変動になるタイプや固定と変動を組み合わせたミックスもあります)。
固定金利
固定金利は、金利が借入期間中一定で変わらないタイプの商品で、借り入れの際に決定された金利が契約期間中変更されることはありません。
金利の変動リスクがなく、融資実行時の金利で毎月の返済額と総支払額が確定するため、将来見通しが立てやすいのがメリットです。
一方、金融機関にとっては固定金利は長期間にわたって金利を固定するリスクがあるため、固定金利は変動金利よりも金利が高く設定されているのがデメリットと言えます。
変動金利
変動金利は、その名前の通り半年ごとに金利が変動するタイプの商品です。
変動金利は(同時期で比較すれば)固定金利と比較して金利が低い点がメリットです。特に最近(2023年4月時点)では、ネット銀行同士の変動金利の引き下げ競争が激しく、適用金利が0.3%を切る金融機関もあります。
一方、変動金利は金利上昇のリスクがあります。借りる時点では固定金利よりも低金利だったとしても、金利上昇が続ければ固定金利の金利を上回ることもありえます。
また、毎月の返済額が変動するため、将来的な予算の立てにくさもデメリットです。
10年、25年後に子供が大学に進学してお金がかかるときに、金利が上がったりすると計画が狂ったり…。
変動金利を選択する場合は、将来金利が上昇した場合でも毎月の返済が問題ないか、もしくは繰り上げ返済ができる手持ち資金を用意できるかを確認したほうがよいでしょう。
各銀行の住宅ローンのページでは金利を自由に設定して、月々の返済額をシミュレーションできるようになっています。
金利はどのように決まるのか
適用金利
住宅ローンで我々が借りる実際の金利は「適用金利」と呼ばれる金利です。一般に住宅ローンの「金利」と言えば、「適用金利」を指します。
各銀行には貸し出しの際の基準となる「店頭金利(基準金利)」があります。この「店頭金利」から個人の与信状況に応じて一定の金利を引き下げています。この金利の引き下げ幅を「優遇金利」と言います。
「適用金利=店頭金利-優遇金利」ということね。
銀行の住宅ローンのウェブサイトなどで表記されている金利は、優遇金利が最大のとき、つまり適用金利が最低だった場合の金利です。各銀行の所定の与信条件をクリアした場合にのみ、この金利が適用されます。
したがって、収入や勤続年数が銀行の基準を満たさなかった場合は、最優遇金利から金利が上乗せされされることがあります。
店頭金利や優遇金利(金利引き下げ幅)は、金融機関によって異なります。
店頭金利(基準金利)
続いて、店頭金利がどう決まるのかを解説します。
そもそも固定金利と変動金利は、金利決定のメカニズムが異なります。
固定金利は、新発10年国債利回り、いわゆる長期金利に連動します。
変動金利は、(銀行によって異なりますが)基本的に短期プライムレート(短プラ)に連動します(短プラ+1%程度)。短プラは銀行が信用力の高い企業に融資をする際に適用される貸出期間1年以内の最優遇金利(=最も低い金利)のこと。
短期プライムレートは日銀の政策金利とほぼ連動しています(政策金利に銀行ごとに定める一定の金利を上乗せ)。
変動金利は短プラをもとに決定され、短プラは政策金利をもとに決定されるってことね。
変動と言いつつ、大手銀行の短期プライムレートは、2009年1月以降2023年4月まで1.475%から変動していません。
これは日銀が長期間ゼロ金利政策、マイナス金利政策(2016年以降)を続けているため。
政策金利がほぼ0で変動がないため短プラも変化がないのです。
そのため、短プラに連動する変動タイプの店頭金利も2009年以降は2.475%で一定となっています。
ただし、店頭金利は一定でも変動金利の適用金利は低下を続けています。
これは店頭金利(基準金利)からの金利引き下げ幅である優遇金利が拡大しているため。
短期プライムレートに変動がないため店頭金利は変わりませんが、銀行間の競争が激化したため、各銀行は優遇金利を拡大することで適用金利を下げているのです。
そのため、現状では最も低い銀行では0.3%前後まで適用金利が低下しています。
なお、一度適用された優遇金利は契約期間を通じて変わりません。
例えば、店頭金利が2.475%で優遇金利が2.0%で、適用金利0.475%で借りたとします。店頭金利が3.0%に上がった場合は、そのときの適用金利は、店頭金利3.0%-優遇金利2.0%=1.0%となるという具合です。
したがって、優遇金利が大きなときに住宅ローンを借りることができれば、返済期間全体を通して有利になります。
短プラ連動ではない変動金利もある
変動金利は短プラ連動と書きましたが、住宅ローンによっては短プラに連動しないものもあります。
商品説明や約款を見ると、金利決定の方法について書かれています。
例えばこちらはauじぶん銀行の住宅ローンの商品説明書。
「市場金利をもとに独自で決定」とあります。
こちらは住信SBIネット銀行の住宅ローン約款。
「短プラが基準」と明記しています(以下の各号には、基準日や短プラが廃止された場合はそれに代わるものを基準にするなどと書かれています)。
銀行独自で定める金利は、銀行の経営状況などによって住宅ローンの金利を上げることが可能であることを意味し、短プラ連動よりもやや金利変動リスクが高いと言えます。
個人的には適用金利そのものや団信ほど重視しなくても良いとは思いますが、住宅ローンに迷った場合は金利の決定方法も確認してみてください。
返済期間
住宅ローンの返済期間は35年が一般的
ですが、35年にしなければいけないわけではありません。
30年にすることも可能ですし、住宅ローンによっては40年や50年といった返済期間を選択できるものもあります。
返済期間を延ばせば月々の返済金額は減りますが、借入残高も少しずつしか減少しません。
借入残高には金利が発生しますので、返済期間を長くすると総支払額は増えますので注意が必要です。
例えば、5,000万円の借入額を金利1.5%で返済する場合、返済期間35年の場合は返済総額6,430万円ですが、50年の場合は7,110万円と、同じ借入額と金利でも返済総額が700万円近く増加します。
また、ほとんどの住宅ローンは当初決めた月々の返済額よりも多く返済する繰り上げ返済が可能です。繰り上げ返済を利用することで、返済期間縮めることができ、金利負担を減らすことができます。繰り上げ返済には手数料が必要な場合もあるので、契約予定の住宅ローンの手数料を確認しておくことをオススメします。
返済期間が長いと返済総額が大きくなるデメリットがありますが、短ければいいというものでもありません。
返済期間を長くした場合、繰り上げ返済をすることで返済期間を短くすることは可能ですが、逆(短い返済期間を長くすること)はできません