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本記事では、実際に住友林業で都内に3階建ての注文住宅を建てたkikorist夫婦が、住友林業の注文住宅の建築費用を抑えて安く建てる方法について解説します。
こちらの記事でまとめた通り、住友林業(に限らず注文住宅全般)の坪単価は過去一貫して上昇しており、今後も上昇を続ける見込みです。
そもそも住友林業自体が、大手ハウスメーカーの中では坪単価が高めのハウスメーカーです。
ただし、住友林業は金額が高い分、標準仕様が充実していたり、保証が手厚かったりするメリットがあります。
注文住宅の費用総額は上昇する一方で、収入はそこまで急速に増えるとは限りません。そこで、予算によっては出来るだけ建築費用・金額を抑える必要があります。
しかし、ただ単に金額を安くして我慢するだけでは、せっかくの家づくりがつまらなくなってしまいます。
それでは意味がないですよね。
そこで、本記事では出来るだけ無駄を省く形で金額を抑える、「コストパフォーマンスの高い建て方」を中心に解説します。
また、予算に比較的余裕がある人も、予算の使いどころにメリハリをつけることによって、よりオシャレだったり快適な家にすることが可能です。
木質天井をシートではなくて天然木にしたり、床を無垢床にしたり、キッチンのグレードや窓の性能を上げたり…。予算が余れば、使い方が広がります。
もちろん余った予算を旅行や食事、投資に回すのもありです。
長文の記事となりますが、私が学んだり体験・実践したことを出来るだけまとめました。
取り入れることができる部分は、ぜひ取り入れてみてください。
本記事で紹介する、安く建てる方法は以下の通りです。
- 延べ床面積を小さくする=小さく建てる
- 総二階にする
- 基礎の面積を減らす=オーバーハングを活用する
- 建物の凹凸を減らす=矩形を長方形にする
- バルコニーを減らす
- 寄棟屋根にする
- 不要な窓を減らす
- 不要な建具を減らす
- セミオーダーのフォレストセレクションを検討する
- 土地の予算や条件を見直す
順番に解説していきます。
延べ床面積を小さくする=小さく建てる
建築費用の抑制に最も効果があるのが、延床面積を減らして小さく建てるという方法
です。
建物が小さければその分総額は安くなります。
当然ですが、33坪の家よりも30坪の家のほうが安くなります。住友林業の(設計費や付帯工事を除いた)坪単価は90万円~100万円だとすると、3坪変わるだけで総額が270~300万円程度変わってきます。
私たちも削減できる場所は削減しました。
また、小さくなれば掃除も楽ですし、将来のメンテナンス費用も安くなります。
小さく建てるという発想は、単純に面積の小さなコンパクトな家にするという意味もありますが、面積にかかわらずどんな間取りにおいても無駄を徹底的に省くという観点が非常に重要です。
廊下スペースを省く
例えば、廊下は無駄なスペースの代表です。居住するスペースでもない廊下は極力減らすべき。
廊下だって坪90万×坪数の費用がかかっているわけです…。
ちなみにkikorist邸は3階建てのため3フロアありますが、廊下はほとんどありません(1階に至っては玄関・階段ホールを除けばゼロ!)
下の間取りの水色部分が廊下です。
住友林業の決して安くはない坪単価のことを頭に思い浮かべながら(笑)、無駄な廊下がないか間取りを確認しましょう。
ウォークインクローゼットを省く/廊下と兼ねる
注文住宅で大抵の方が要望にあげるウォークインクローゼット(WIC)は、単純に作っただけでは効率の悪い収納スペースになってしまいます。
その理由は、その名の通りウォークインクローゼットは通路となるスペースが必要になるため。
上で無駄だと説明した廊下と同じ通路スペースが出来てしまうのです。
仲良くさせていただいている、元積水ハウスの一級建築士ともさん(Tw:@tomo_pers/Ig:@tm_tegaki_pers)のポストが非常に分かりやすいので紹介させていただきます。
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kikorist邸の1階の寝室のウォークインクローゼットも、面積に対して収納効率がいいというわけではありません。
間取り上これしか取りようがないため、この形状になっていますが…。
ウォークインクローゼットを上手に使うポイントは、廊下と兼用することです。
ウォークインクローゼットで必ず通路が出来てしまうのであれば、それを逆手に取ってウォークインクローゼットを廊下としても利用してしまえ、というわけです。
2階のファミリークローゼットはまさにそのパターン。通路とクローゼットを兼ねることで無駄をなくしています。
ともさんは今年積水ハウスを退職されて独立。Instagramでは小さな家でも豊かに暮らす方法を発信されています。
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間取りのセカンドオピニオンや手書きパースなども依頼できる
ので、ぜひフォローしてみてください。
ちなみにkikorist邸もともさんにパースを依頼しました。
出来上がりが最高すぎる…
スペースを兼ねる
ウォークインクローゼットと通路の例のように、1つのスペースに複数の役割を持たせることで、建築面積の削減が可能です。
ともさんと同じく私が仲良くさせていただいている元積水ハウス営業マンのファンタジスタ藤本さん(ブログでもたびたび紹介しているのと、たまにインスタコラボライブもやったりしていますのでご存知の方も多いかも…)のインスタポストを紹介。
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玄関ホールをリビングと兼ねる、といった自由な発想も大事。
住友林業施主なのに、なぜか(元)積水ハウス関係者と仲がいい…笑
また、これまた要望に多い和室についても、一部を腰かけられるようにして書斎としても使えるようにするなど、1つの空間に複数の目的を持たせることは有効です。
物理的な広さを広げなくても、時間でスペースの役割を変えることで、実質的な広さを得ることは可能です。
時間制で1つの部屋を多目的に使うということ。
1日の中で昼と夜で用途を変えることもあれば、子供の成長にあわせて5年10年で役割を変えることも。
電波においても時分割という、時間で区切って複数の信号を流して周波数帯を有効活用する方法g…
黙れ。
小さくするだけでなく、広く見せる方法も大事
延べ床面積が小さな家であっても、広く感じさせたり、豊かに暮らすことは可能
です。
この点についても、ともさんやファンタジスタ藤本さんが発信されているので、見てみてください。
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小さな家で広さを感じさせ、豊かに暮らす方法という観点では、有名な建築家の伊礼智さんの「「小さな家」70のレシピ」は必見です。
絶対読んで欲しい!
小さな家にすることのメリットや、居心地のよさを作り出す方法がこれでもかというほど書いてあります
。
私が読んだのはつい最近ですが、家づくりする前に読んでいたら全く違った家になっていたかもしれません。
この本には参考になることしか書いてないのですが、ごく一部ですが抜粋してみました。
「家づくりの予算は限られています。その中で質を落として少しでも広い家をつくるか、生活面積を小さくして住まいの質を上げるか?という選択があります。」
「あえて小さく住まうことで余った予算を体に良い素材に回したり、断熱性能を上げることに使ったり、外構や植栽、良い家具を揃えたりすることに使うのもいいでしょう。」
「『対角線を活用する』とは部屋を広く感じさせる基本的な手法です。例えば正方形の部屋だとすると、対角線は1辺の1.4倍の距離がありますから、当然、広く感じます。一般的な分譲地では対角線方向に窓を設けると、ご近所の緯線を避けられて、視線の抜けを得やすいものです。」
「天井に照明をできるだけ付けないようにしています。これは僕だけの考えではなく、住宅の名手と言われる建築家はほとんど天井に照明を付けていないように思います。心地よい空間を創るために、特に小さな家を広々と感じるためにも、天井には極力照明を付けないというのは大事なことなのだと思います。」
「同じ床面積なら、天井が低いほうが部屋は広く見えます。低いと圧迫感があると思っている方が多いのですが、多くは慣れの問題です。むしろ低いほうが気持ちの良い場合があるのです。」
「小さな家を広く住まう設計手法の1つが外部を取り込むこと。室内には限りがあるので外部空間のよい景色を積極的に取り入れようとすることが大事だと思います。」
「天井の低さを感じさせないための手法があります。それは建具を天井までの高さでデザインすることです。」
大きな家を建ててしまった自分としては、耳の痛い内容も含まれます…汗
が、とても参考になることばかりです。ぜひ読んでみてください。
本の中では特注のキッチンや建具など大手ハウスメーカーでは難しい(というか割高になる)内容も含まれますが、ほとんどの内容は住友林業をはじめ大手ハウスメーカーでも取り入れることが出来るものです。
実際、住友林業で伊礼さんの家が好きで参考にされたというたぬきさん(TW:@tanu_ie/IG:@tanu_ie)の平屋の家をご紹介します。
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