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本記事では、住友林業の新築注文住宅に導入した120インチのホームシアターを紹介します。
あわせて、スピーカーやプロジェクターの配線、費用がどうなっているのか、など詳しく解説します。

注文住宅にホームシアターを導入してみたいと思っている方、必見です!
既にセカンドリビングとあわせてWEB内覧会記事を公開していますが、本記事ではホームシアター部分に特化して紹介します。
ホームシアターの間取り
注文住宅にホームシアターを設けるやり方は、専用ルームを設ける方法と、リビングやファミリースペースなどと兼用する方法の2種類があります。
kikorist邸では3階のセカンドリビングをホームシアター兼用のスペースとしています。

セカンドリビング兼用のホームシアターの間取り

兼用スペースとしたのは、ホームシアター専用ルームを作るほどの間取りの余裕も費用もなかったため。

とはいえ、兼用とはいえホームシアターの満足感は非常に高いです!
広さは約8帖(廊下部分を除くグリーンの枠の部分)となっています。
住友林業独自の内装建材であるウッドタイルを取り入れた、カフェ風の空間となっています。

セカンドリビング兼用のホームシアター
セカンドリビングとしての詳細はこちらの記事をご覧ください。
ホームシアターの構成
プロジェクターとスクリーン

ViewSonicのX10-4Kとシアターハウス製120インチのスクリーンの組み合わせ
kikorist邸のホームシアターでは、Ultra HD=4K HDR対応のViewSonicのX10-4Kを天吊りし、120インチのシアターハウス製の電動スクリーン
と組み合わせています。
セカンドリビングは正面の壁から背面の壁まで258cmしかないため、短焦点プロジェクターであるViewSonicのX10-4Kを採用しました。
212cmの投射距離で120インチの4K映像が映せるプロジェクターとしては、ViewSonicのX10-4Kは2022年8月現在では唯一無二の存在です(もう少し投射距離が確保できるならBENQのTK700STi
があります)。
X10-4KはAmazonベーシックの天吊りブラケットで天井に固定しています。

天吊りで設置したプロジェクター

プロジェクターを天吊りする場合は、打ち合わせ時に天井の補強指示とコンセントの設置は忘れずに。
X10-4Kを120インチのサイズで投射しようとすると、投射距離は自動的に212cmと決まります(詳細はプロジェクター設置位置について解説したこちらの記事を参照)。
設置時には、プロジェクターを降ろした状態で、X10-4Kの電源を入れ、スクリーンサイズが投射映像とピッタリ合うよう微調整しながら、プロジェクターブラケットの天井への固定位置を決めました。
電動スクリーンは天井を彫り込んで通常は見えないようにしています。

天井を彫り込んで電動スクリーンを隠すと同時に間接照明を設置
その上で、彫り込んだ部分にはスクリーンだけでなく間接照明も設置しており、ウッドタイルを間接照明で照らすようにしています(壁を照らす照明をコーニス照明と言います)。

ウッドタイルにコーニス照明が当たるようになっている
120インチのスクリーンのサイズ感ですが、下記の通り。

120インチのスクリーンのサイズ感
横幅が2657mm、縦の高さが1495mmとなっています。
床からスクリーン下端の高さは50cmで設定しました(シアターハウスの電動スクリーンはスクリーンが自動で止まる下限位置のメモリーが可能)。
椅子に座った状態の目の位置とスクリーンの距離は、2200mm=2.2mでした。

スクリーンとの位置関係
65インチと120インチを比較すると、面積で約4倍の違いがあります。

120インチと65インチの比較

65インチのテレビを縦横2枚ずつ並べた大きさを想像すると分かりやすいです。
スクリーンから2.2m離れて視聴する120インチのスクリーンは、まさに目の前の視界全体がスクリーンといった印象です。

220インチのスクリーンは大きすぎず小さすぎず
迫力はものすごいのに、スクリーン全体がちゃんと視界に入ります。
そのため、映画の最前席のように見にくかったり疲れることもありません。

最高のバランスです!

ヨドバシカメラの視聴ルームで、実際に120インチのスクリーンを使って距離を測りながら念入りに確認しました。
ViewSonic X10-4Kのレビュー
ホームシアターに採用したViewSonicのX10-4Kは、2400LEDルーメン(2000ANSIルーメン相当)と標準=明るめのプロジェクターです。

X10-4KはpopIn Aladdin2(900ANSI ルーメン)の2倍以上の明るさです。
セカンドリビングの照明には、グレアレスダウンライトを採用しているため、ダウンライトを付けていてもある程度映像を見ることは出来ます(とはいえ、下のほうは照明が当たって見にくくなりますが…)。

ダウンライトが一番仲瑠偉状態
ちなみに昼間にカーテン(うちはカーテンではなく木製ブラインドですが…)を開けた状態では、さすがに部屋の明るさに負けて鑑賞には耐えません。

手前の窓のブラインドを開けた状態
あくまでプロジェクターは部屋を暗くして鑑賞するもの、という点には注意が必要です。
ダウンライトを消灯もしくは明るさを最小にした状態の、プロジェクターの映像は驚くほど綺麗です。

コントラストが鮮やか!
ダウンライトを調整しながら、プロジェクターの映像を撮影してみました。ダウンライトは「明るい→暗い→明るい」で調整しています。
住友林業の新築注文住宅に導入した、120インチのホームシアターの映像がダウンライトの照明でどう見えるか、比較してみました。 pic.twitter.com/ZCot4BrBS3
— kikorist@住友林業の3階建て (@kikorist2020) July 27, 2022

鬼滅の刃 遊郭編はHDのコンテンツで、4KやHDRではありませんが、鮮やかで美しい映像を投影できました。

Youtubeの4K HDRコンテンツを再生してみましたが、とっても綺麗でした。
鮮やかで4K高精細な映像が魅力のX10-4Kですが、欠点がないわけではありません。
欠点の1目はファンの音。X10-4Kを含むほとんどのプロジェクターは光源を冷やすためにファンを搭載していますが、X10-4Kのファンの音は少し耳に付きます(ちょうど視聴位置の真上ということもありますが…)。

ただ、音楽や声が流れているときはほとんど気になりません。

あくまで静かなシーンで気になる…といった感じ。
欠点の2つ目は、リモコンの感度が悪いこと。価格.comの口コミでも上がっていましたが、本体側のリモコン受光部の反応がいまいちで、リモコンの反応がイマイチです。

通常、プロジェクターのリモコンはスクリーンに向かって操作し、スクリーンが赤外線を反射してプロジェクターが反応しますが、X10-4Kは反応するスイートスポットがとってもシビア…。

この点は正直けっこうストレスです…。
解決策として、スマートリモコンのNature Remo mini 2 Premiumをプロジェクターの上に設置することで、音声操作で操作しやすくしています。

プロジェクターの上にNature Remo mini 2 Premiunを設置
X10-4Kは欠点はあるものの、短い距離で大きなスクリーンを映せる性能、鮮やかで高精細な映像を踏まえれば、十分導入して良かったと思える機種です。

私たちのように、十分な投射距離が取れない場合には、オンリーワンの存在です。
スピーカーとAVアンプ
スピーカー
シアターと兼用しているセカンドリビングはそこまで広くないため、フロア型の床に置くスピーカーは設置するのが難しく、スピーカーは全て天井に埋め込むことにしました。
使用したスピーカーはYAMAHAの天井埋め込み型スピーカー。全部で5つ使用しました。

YAMAHAの天井埋め込みスピーカーはブラックとホワイトの2色がラインナップされており、付属のスピーカーグリルも塗装することが可能なのでオススメです(塗装はYAMAHAがやってくれるわけではありませんが…)。

5つのスピーカーを天井に埋め込み
フロントL/Rはせめて少しいいやつを、ということで、YAMAHAのVXC6にしました。
センターはこのシリーズで唯一1本単位で購入できる同じくYAMAHAのVXC2FBを採用。
サラウンドL/RはコスパのいいVXC3Fにしました。
サブウーファーはONKYOのSL-T300を使用しています。
AVラックの最下段に収めています(少しはみ出ていますが…)。

3階のAVラック
天井にスピーカーがあると、音が天井から聞こえて違和感を感じるじゃないかと少し不安でしたが、実際にはちゃんとフロントL/Rとセンターはスクリーンから音がするように聞こえるので、全く問題なかったです。

音質も全く問題なしで、十分満足できるレベル。
5.1chのサラウンドの臨場感を味わえます。

むしろ120インチのスクリーンの迫力のおかげで、フロア型スピーカーとセンタースピーカーを採用している2階リビングよりも満足度が高いです…笑。
ホームシアターはスピーカーよりもプロジェクターやスクリーンサイズに投資したほうが、コスパがよさそうです。
AVアンプ
AVアンプには、DENONのAVR-X1600H-Kを選択しました。
AVR-X1600H-Kは7.2chまでのスピーカー接続に対応したAVアンプです。
セカンドリビングでは5つしかスピーカーを接続しないので、5.1ch対応モデルのAVR-X550BT-Kでも十分なのですが、AVR-X1600H-K
はハイレゾに対応していたり、Airplayやネットワーク経由での音楽再生に対応など多機能なのでこちらにしました。

AVR-X1600H-Kでも4万ちょっとだからコスパ抜群!
ラックの下から2段目に入れて使用しています。

3階のAVラック
再生機器
テレビ放送やBlu-rayディスクの再生には、BDレコーダーのSONYのBDZ-FBW1000を使用しています。
あわせて、Fire TV Stick 4K MaxをAVアンプに繋げて、Prime VideoやYoutubeなどが再生できるようにしています。
スマートホームでホームシアターを操作
スクリーン掘り込み部分にはスマートリモコンのNature Remo mini 2 Premiumを設置して、各種機器が音声で操作できるようにしています。
具体的には「アレクサ、ホームシアターの開始」で、照明の調光、スクリーンの下降、AVアンプの入力、プロジェクターの電源、Fire TV MAX 4Kの起動が一度に出来るようになっています。

アレクサの定型アクションの設定

「アレクサ、ホームシアターの終了」で照明の復帰、各機器の電源のオフ、スクリーンの上昇が行えるようになっています。
スマートホームの使い方については、こちらの記事を参照してください。
ホームシアターの配線と設置方法
今回、ホームシアターの設置については、事前の補強やコンセントの設置は住友林業(ハウスメーカー)に依頼しましたが、機器自体の設置は全て、私たち自身で行いました。
プロジェクターの設置と配線
プロジェクターの設置予定場所には、あらかじめ補強を入れ、コンセントを設置、あわせてCD管を天井からAVラック裏まで通しています。

部屋の隅に集約されるCD管
プロジェクター部分にはHDMIコネクタを通すため、Φ32(直径32mm)のCD管を入れています。
天井のCD管出口にコネクターが空いているため、ここからAVラック裏まで呼び線リール(通線ワイヤー)を使って簡単に配管にケーブルを通すことが可能です。

呼び線リール(通線ワイヤー)は裁縫で使う紐通しみたいなものです。
天井埋め込みスピーカーの設置と配線
天井埋め込みスピーカーはあらかじめ、設計氏にスピーカーの設置マニュアルを手渡し、スピーカー穴の位置と大きさを指定してました。

天井に開けたスピーカーの穴
そのため、スピーカーケーブルをHDMIケーブルと同じように呼び線リールを使って、スピーカー穴からAVラックまで通して、スピーカーを固定するだけです。
生産担当氏の計らいで、あらかじめ業者さんが「呼び線(=針金)」を入れていただいていたので、この呼び線にスピーカーケーブルをくくりつけて引っ張るだけでOKでした。

CD管の配置とあわせて呼び線についても依頼しておくと吉!
(私たちの場合は頼まなくいても気をきかせくれたけど…)

ただし、呼び線からスピーカーケーブルが外れてしまった場合は(けっこう事故ります…)、自分でリカバーしないといけないので、その場合は呼び線リールで作業が必要になります。なので、呼び線リールは持っておいたほうがいいです。
プロジェクターとスクリーンの設置
プロジェクターとスクリーンの設置は前述の通りです。

スクリーンとの位置関係
あらかじめプロジェクターやスクリーンの設置位置には下地補強をしてあるため、中心や距離を測って設置するのみです。
壁の中心や設置する場所にマスキングテープで印をつけながら作業しました。

2人がかりで何とか設置可能でした。

スクリーンはかなり重くて苦労したけどね…。
2人で万歳しながら持ち上げて、同時にブラケットに固定するという…。
床に落とさなくて本当に良かった…。

DIYに自信がないならハウスメーカーに設置を依頼したほうがいいかもしれません。
ホームシアターの費用
ホームシアターにかかった費用を解説します。
kikorist邸の場合は、セカンドリビングをホームシアター兼用としていることもあり、スペースの費用は正確には算出できないので省略しています(一応、坪単価で計算は出来ると思いますが…何の参考にもならないかと…)。
提案工事費用
項目 | 金額(税別・きこりん税別) |
スピーカー穴開け加工5か所 | 32,050円 |
CD管配管 | 25,720円 |
折り上げ天井 | 12,830円 |
合計 | 70,600円 |
プロジェクター部の天井下地補強は明細になかったため、サービスになっているようです。
提案工事の費用としては、合計約7万円(税別・きこりん税別)となりました。
消費税等含めると10万円弱となります。
機器代金
機器 | 税込金額 |
プロジェクター ViewSonic X10-4K | 159,800円 |
シアターハウス 120インチ電動スクリーン | 123,300円 |
スピーカー YAMAHA VXC6 | 33,880円 |
スピーカー YAMAHA VXC2FB | 11,440円 |
スピーカー YAMAHA VXC3F | 22,880円 |
サブウーファー ONKYO SL-T300 | 20,000円(メルカリ) |
AVアンプ DENON AVR-X1600H-K | 44,545円 |
BDレコーダー SONY BDZ-FBW1000 | 45,000円 |
Fire TV Stick 4K Max | 3,980円 |
HDMI光ケーブル 5m | 4,499円 |
スピーカーケーブル 15m ×2 | 3,496円 |
合計 | 472,820円 |
機器代金の合計は合計約47万円(税込)となりました。
ホームシアターの総額
総額は、提案工事と機器代金をあわせて約57万円となりました。
120インチ+5.1chのホームシアターとしてはかなり安く仕上がったと思います。

特に提案工事については思ったほど高くなくて驚いたという人もいるのではないでしょうか?
機器代金はそれなりの金額は必要になりますが、スピーカーの数は最初は2chから始めてだんだん増やしていくのもありだと思います。

少しずつ買い揃えたりグレードアップしていくのもホームシアターの楽しみ方の1つです。
なお、kkikorist邸では特に防音・吸音などの対応はしていません。

そもそもセカンドリビングは2階LDKと階段で繋がってますし…。
3階のホームシアターで通常の音量でホームシアタ-を楽しんでいても、特に2階のリビングでうるさく感じるといったことはありません。
逆に2階の5.1.2chのスピーカーで映画を見てても、3階のホームシアターへの影響はほとんどありません。

意外と住友林業の標準仕様でも遮音がしっかりしているようです。
本記事のまとめ
本記事では、住友林業の注文住宅に導入したホームシアターを紹介しました。

ホームシアター
120インチのスクリーンで見る映画やアニメの迫力は、テレビとは比較にならない体験です。

ホームシアター

個人的にはホームシアターを導入して大満足です!

天井スピーカーもスッキリして邪魔にならずいい感じ。
やろうと思えばこの大画面でゲームをすることも可能です。

うちSwitchしかないけど…笑
総額57万円というのは、決して安い金額ではありませんが、それでも満足度はかなりのものです。
すぐ入れるのは無理な場合でも、将来少しでも入れる可能性があるのであれば、天井補強やコンセントの設置、CD管の配管だけでもしておくのもアリかと思います。

最悪プロジェクターは机の上に置くタイプもありますし、スピーカーもフロア型でも。
参考になれば幸いです。

既に完成してwer内覧会している方のブログは特に参考になるはず。

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