当ブログ「kikorist日誌」は、kikorist夫婦が住友林業で注文住宅を建てる過程や、家づくりのこだわりポイントを発信・紹介するブログです。
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kikorist夫婦は2021年4月10日に住友林業と着工合意をし、2021年11月6日に引き渡しを受けました。
この記事では、引き渡しを受けた施主の経験から、住友林業を検討中の方が最大限の値引きを引き出す方法をまとめています。
ブログを始めて4年間で数百件ご紹介し、営業担当や設計担当などと話したり、SNSなどの交流で得た関係者や施主の情報をもとに、出来るだけ正確にお伝えしたいと思います。
営業担当とは、紹介の相談など現在でも週2~3回連絡を取り合う仲です。
住友林業をはじめとしたハウスメーカーの値引き
ハウスメーカー・工務店には、住友林業のように値引きをするハウスメーカーと、一条工務店のように値引きをしないメーカーがあります(一条工務店も紹介やくじ引きでオプションサービスとかやっていますので、坪単価が明朗、大幅値引きがないだけで、実質値引きしていると思いますが…)
。
ご存知の方も多いかもしれませんが、住友林業は値引きをするハウスメーカーです。
と、いうより私が検討したハウスメーカーは全社が値引きありでした。
値引きに渋いというヘーベルハウスでも社員割引(kikorist妻の兄が旭化成の社員)に加えて、提携企業割引が受けられましたし、積水ハウスでは住友林業以上のビックリ値引きがありました(この値引きが後出しジャンケンではなく最初から出ていれば積水ハウスで建てていたかも…)。
住友林業を含むこれら値引きをするメーカーの価格には、最初から値引き分が価格にある程度上乗せされているのは確かです。
高く売れる顧客に対して高く売りたいのは営利企業としては当然の経営方針ですので、ここではその是非には触れませんが、値引きするメーカーを気に入っており、かつ出来るだけ安く購入したいなら、値引きを活用して納得できる条件を引き出す必要があります。
値引きを引き出して、納得いく条件を得ることが大事!
今回の記事の結論にもなりますが、「値引きをいくらしてくれた」というのはあまり意味がなく、「実際の支払金額と提示されているプラン・仕様の釣り合いが取れているか」「終の棲家として問題ない価格と内容なのか」と言う点が重要です。
陥りがちな思考
このブログを読まれている方はおそらくGoogleで「住友林業 値引き」などで検索して、過去の施主がどの程度の値引きをしてもらっているか検索していると思いますが、住友林業同士での比較は、個人的にはあまり意味がない、というか悪く作用することもあると思っています。
値引き金額や条件をネットで調べていると、「あのブログの施主は●●%割引きされているのに、うちの営業は▲▲%しか割引きしてくれない。頑張ってくれてない!もっと値引きが出来るに違いない!」というような思考に陥ってしまいがちです。
提示されているプランや金額条件が本当は妥当だったりお得だったとしても、他人の値引き条件と比較して、目の前のものを正確に判断できなくなってしまっている状態です。
あくまでkikorist夫婦の考えですが、「●●%の割引き」や「■■円値引き」といった考え方や調べ方は、検討中の方にも住友林業にとってもメリットがあまりないので、そこに固執するのはやめた方がいいと思います。
誤解がないように言うと、値引き自体はとっても重要ですし、可能な限り最大限の値引きを引き出そうとするのは当然です。ただ、最大の値引きを引き出すために過去の事例と比較するは適切ではないかも、という話です。
繰り返しになりますが、値引き金額そのものよりも、「実際の支払金額と提示されているプラン・仕様の釣り合いが取れているか」「終の棲家として問題ない価格と内容なのか」という点で向き合うことが重要です。
ネットの値引き情報を鵜呑みにしないほうがいい理由
ネットの値引き情報をそのまま鵜呑みにすべきでない理由はいくつかあります。
もちろんある程度は参考にしてもいいとは思いますが、そのまま鵜呑みにするのは危険です。
あくまで過去施主がブログなどで書いている条件その通り出ると思ったら間違いということです。
時期が違えば割引き率・値引き金額も違う
まず、時期が違えば値引きの条件は全く違います。
時期が変われば商品の仕様が変わっていることもあり、それによって利益率なども変わりますので、同じ条件で単純比較は難しいです。
また、2021年に起こったウッドショック、2022年のウクライナ問題、コロナからの回復による世界的な需要増などによって、原材料費が高騰した場合などは、当然値引きは難しくなります。
住友林業でも(キッチン、システムバス、窓など)標準仕様として多く採用している住宅設備大手のLIXILは2022年4月1日受注分から大幅に価格を引き上げます。
住宅用建材・設備機器のメーカー希望小売価格の一部改定について(LIXIL)
住友林業標準のキッチンやシステムバスとなっているトクラスも同様です。
ステムキッチン メーカー希望小売価格の改定について(トクラス)
クロスのサンゲツも18%~24%と大幅値上げ…。
当然、こういった価格上昇は、家の価格にも影響します。
さらに、ハウスメーカー社内の事情も大きいです。
分かりやすい例をあげると、交渉しているタイミングが年間の受注棟数の締め月の月末で、あと1棟で目標達成するという状況であれば、大幅値引きが引き出せるかもしれません。
ちなみに、ハウスメーカーで実際に売上が計上されるのは、引き渡し時(住宅ローン融資実行時)です。
とはいえ、当然支店や営業担当には毎月の受注金額や棟数の目標があり、この達成は当然重要視されています。
受注しないと、当然家ができないし、売上も立たないわけなので。
しかしながら、受注が好調で目標も達成済み、逆に利益率を高める方針にメーカーの方針がシフトしていれば、値引きは引き出しにくくなります。そうした状況で、「○○というブログでは●●%引きになっていると書いてある!」と顧客が主張しても、「今は値引きしておりませんので、お引き取りください」で終わってしまいます。
「値引き条件を引き出しやすいタイミングがあり、それは施主ではコントロールできない」と言う点は理解しておいた方がいいと思います。
また、同時期だったとしても、支店によって受注状況も値引きに使える販促予算も違います。あるエリアでは受注好調で予算がなく、あるエリアでは予算が余っていて値引きされやすい、といったこともあります。
住友林業では、支店予算での値引きと、本社予算での値引きがあります。
ちなみに、紹介値引きは本社予算のため、支店予算に影響しないそうです。
積極的に活用したいところ。
なお、2023年4月時点の情報では、私たちの視点エリアの住友林業の受注状況は非常に好調で、今契約しても着工枠が取れるのが最短2023年10月以降になるとのことです(キャンセル待ちなどで前倒しは可能かもしれませんが…)。
このような時期だと無理に値引きしてまで受注を取りに行くという状況ではないかもしれませんし、逆に着工が遅れるせいで顧客を待たせる/逃して受注目標達成が難しいのなら、値引きを拡大して受注を取るということもあるかもしれません。
どちらもありえる…。
さらに、他メーカーの状況も関わってきます。自社が値引きをあまりしたくない状況だったとしても、他社が値引きを拡大しているのであれば、ある程度対抗して値引きをせざるを得ないケースもあります。
他社の状況もあるので、どっちに転ぶか分からないという…。
結局、自社や競合の状況、時期、エリアによって、「その時々で割引率や値引き金額は変わる」ということになります。
支店(場所)が違えば値段も違う
これは厳密には値引きではありませんが、同じ時期に住友林業で同じ大きさの家を建てる場合でも、地域によって建築費用は異なります。
これは主に家を担当する大工の人件費の違い(当然首都圏は高い)や、仮設費用や資材運搬費用(首都圏は道路が狭いので大きなトラックが使えず、運搬の回数が増え結果的に費用が嵩む、また道路を使用する場合はガードマンの費用も必要)といった点から発生するものです。
また、北海道の場合は断熱仕様が本州以南と変わりますので、その分費用が増加すると聞きます。
同じような面積や同じような設備仕様であっても、建てる地域によって本体工事費用が異なります。
違う地域の人の価格はあまり参考にならないかも…。
プランや仕様が違えば割引率・値引き金額も違う
ハウスメーカーの値引きの原資は企業の利益です(値引きしない場合は、その金額は利益となるわけです)
当然、利益率や利益額が高い商品の場合は値引き原資は多くなり、逆に利益率が低い商品であれば値引き原資は少なくなります。
建築費が高い方が基本的には値引きがしやすいのは間違いありません。
例えば、本体工事3,000万円+提案工事(=オプション)0円の総額3,000万円の家と、本体工事3,000万円+提案工事500万円の総額3,500万円の家を比較してみます。同じ本体工事金額でも後者のほうが当然利益が多いことは予想できるので、後者のほうが値引き金額は引き出しやすいのは容易に想像ができます。
また、後述するように大人の事情で大幅値引きできる設備もあるので、それについても解説します。
注文住宅である以上、それぞれが購入するプランや仕様は完全に同一はありえないので、過去の住友林業の施主と比較するのは適当とは言えません。
それでも安く買うにはどうしたらいいのか…
過去の住友林業の施主と条件を比べてもあまり意味がない
と説明してきましたが、それは過去と比べるのがあまり意味がないというだけで、よい値引き条件を引き出す方法はあります。
住友林業からよい条件を引き出す方法は、
① 住友林業の値引きの仕組みや値引きの内容を理解しておくこと
② 他社との相見積もりを取ること
③ オーナーからの紹介割引き
④ 住友林業で建てたいという熱意
この4点が重要です。
①②③はまだしも、④の「熱い気持ち」とかどうでもよくない?
「根性論とか精神論はいらない」って思った方多いと思うけど…。
その気持ちは分かりますが、これも実はかなり重要なのです!
後ほど説明します。
以下、順番に説明していきます。
住友林業の割引き・値引きの仕組みと値引きの内容
住友林業の割引き率と値引き金額
住友林業の割引き・値引きには、割引「率」で表示されるものと、値引き「金額」で表示されるものの2種類があります。
割引き率は「本体工事から○%引き」という「率」で提示されます。これは工事請負契約後に間取り変更などで本体工事代金が増減された際、値引きの金額は変動します。
例えば、3,000万円の本体工事で5%の割引き率だった場合は、値引き金額は150万円となりますが、これが間取り変更で施工面積が増えて3,500万円になった場合は、値引き額も175万円に増額します(逆に施工面積が減った場合は値引きも縮小)。
値引き金額で表記されるものは、「○円引き」という「金額」で提示されるもので、これは本体工事代金が増減しても値引き金額は変わりません。例えば、100万円引きと決まっていれば、本体工事の金額が3,000万円だろうが3,500万円だろうが2,500万円だろうが値引き金額は100万円です。
住友林業の割引き・値引きの項目
こちらはkikorist夫婦の最終の見積書(資金計画表)です。見積、というかこの内容で契約しています。
黄色の部分が値引き項目で、全部で5つの値引きがありますが、kikorist夫婦の場合も、割引き率、値引き金額の両方がありました。
値引き項目のうち、グループ提携値引きというのは、勤めている企業が住友林業と提携がある場合の値引きです(よく住友林業のモデルハウスに「JAの方は値引きできます」と書いてあるのと同様です)。
出精値引は、簡単に言うと営業担当が頑張って値引きしましたという項目です。
あとの項目は非公開とさせていただきますが、個人的には「色々理由を付けているだけで、出精値引きとほぼ同様」のような認識です。
ほかの施主ブログでも、「決算月値引き」とか「年内引き渡し協力値引き」とか「展示場新規オープン記念値引き」とか「新人値引き」とか、分かるような分からないような名目で値引きしている項目です。
たぶん、全部を出精値引きにすると「元の金額はなんなんだ」ってなるので、細かく分けてなんだかんだ値引きに理由を付けているだけな気がします。
それを言っては終わりなのでは…。
でも、営業担当が沢山値引きしたくなるようにいい関係を築いたり、上司に値引きが必要である旨説明できるような根拠を与えるのは大事。
値引きには無条件で値引かれるものと設備と紐づくものがある
値引きには、「無条件で値引きが適用されるもの」と、「特定の設備と紐づいているもの」の2種類があります。
本体工事からの出精値引きは無条件で本体工事から引かれます。
設備と紐づいているものには、エネファームや太陽光発電のサービス、キッチン/床材のグレードアップ、ウッドタイルのサービスなどが該当します。
注意点としては、設備と紐づく値引きの場合、その設備を入れなかった場合は値引きも消滅するという点です。例えば、ウッドタイル20万円サービスとなっていた場合、ウッドタイルを最終的に入れなかった場合は、その値引きはなくなり、その値引き金額を他の設備などに充当することはできません。
したがって、設備と紐づいた値引きには本当に入れる予定のあるものに絞っておく必要があります。
一方で、値引き交渉の材料に使えるので、入れる予定のオプションについては可能な限り見積金額に入れておいてもらうことが有効です。
建築費の総額も増えるので、出精値引きも引き出しやすくなるしね。
単純な値引きよりも、設備のサービスのほうが勝ち取りやすい
これはハウスメーカーの会計上の話ですが、単純な値引きよりも設備のサービスのほうがしやすいと実感しています。
たとえば、単純に20万円を総額から値引きする場合と、20万円分のウッドタイルをサービスする場合、後者のほうがハウスメーカーの利益が減少する幅は少ないです。ウッドタイルには原価と利益が含まれており、例えば20万円の内訳は原価15万円、利益5万円だとすると、ウッドタイルサービス20万円分ではハウスメーカーは原価の15万円の負担で済みますが、総額から20万円の値引きだと利益が20万円減少します。
施主からしてみると、ウッドタイルを入れるのには20万円かかるという事実は変わらないので、あまり気にする必要はないと思いますが、現金値引きよりも設備のサービスやグレードアップのほうが交渉しやすい、値引きを勝ち取りやすいと感じました。
よくDMなどで展示場来場で●●サービス、というキャンペーンをやっているのは、値引きよりも設備なサービスのほうがハウスメーカーとしてはありがたいからだと思います。
したがって、最終場面での交渉で、「もうこれ以上の値引きは無理です!」と言われた場合も、「では、値引きではなく●●をサービスしてくれたら契約します」というカードは有効かもしれません。
設備と紐づく値引きの中には値引きしやすいものがある
設備の中でも値引きしやすいものがある
ので、これを知っておく/入れておくと値引き交渉で有利です。
具体的には、太陽光発電パネルやエネファームといった環境機器は値引きしやすい設備です。
どちらかといえば、エネファームが圧倒的に狙い目。
太陽光発電パネルは、ハウスメーカーとしても強力に推進しているため、本社予算で値引きがしやすい商品で、エネファームについてはガス会社からハウスメーカーに販促協力金が支払われているので、値引きが非常にしやすい設備です。
ガス会社からすると、エネファームを入れる=ガスを入れる=ガス料金が発生するということで、ガス会社からハウスメーカーに販促協力金が支払われている…と想像しています(各種情報からの予想/推測です)。
オール電化にされちゃうと、ガス会社としては収入ゼロだから…。
言い方は悪いけど、エネファームを餌にガスの契約者を増やしたいのです。
エネファームを入れるとだいたい床暖房も値引きになります。
ガス床暖を使ってくれるとガス会社は儲かるから。
したがって、太陽光発電パネルやエネファーム/ガス床暖房の導入を検討されている方は、見積に入れておくと値引きを引き出しやすくなります。
もちろん、不要だと思っているものを無理矢理値引きのために入れても本末転倒ですので、本当に必要かどうかは各自検討が必要です。
また、住友林業クレストなどの自社製品も利益率が高いので、値引きしやすい商品と言えます。